Kenjiの記事一覧

夢の誠文堂・書棚 小説・エッセイ

(書評)心淋し川・西條奈加

崖の上の大名屋敷から流れ落ちる生活水を受け止める淀んだ溜池、臭い匂いの立ち込める池沿いに並ぶ長屋の様な屋並、そこで暮らす様々な訳ありの人生をそれぞれ短編で描き、それらが静かに束ねられていく。70歳を過ぎたからか一つ一つが染み入る。その川は止まったまま、流れる

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(書評)エーミールと探偵たち(作:エーリヒ・ケストナー、 訳:池田香代子)

壮大なドラマは身近なところにある。子どもたちが日頃の遊びの中から築き上げた、助け合いのネットワークが、世間を小馬鹿にした大人のこずるい犯罪を徹底して追い詰め、その邪悪な本性を暴き出すという爽快なサスペンスだ。読み終わると、体の底から元気